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==ふじこの国産紅茶体験記 製茶編==

紅茶の作る主な工程は
    摘採(てきさい)→萎凋(いちょう)→揉捻(じゅうねん)→発酵(酸化)→乾燥 です。
これを約1日で行います。

私が紅茶つくりを体験したのは、2000年5月19日 晴れ 気温20度〜25度くらい? でした。
さわやかな良い天気、でも、日差しが少々強い日でした。

紅茶作り体験スケジュール

5/18(木)

5/19(金)
〜16:00 16:00〜  〜9:35 9:35〜 11:10〜 13:25〜 14:40
摘採(てきさい)
萎凋(いちょう)

揉捻(じゅうねん)

発酵 乾燥 完成!

5.乾燥 5/19 13:25より開始 約1時間半


「火入れ」ともいいます。
発酵が終わった茶葉を乾燥機に入れて乾燥させます。
これは乾燥途中の葉。すでに色が黒くなっています。

乾燥終了のサインを見逃すと悲しいことになってしまいます。終了温度は機械によっても違います。熱風と茶葉の温度の微妙な関係を上手くコントロールしないといけません。このあたりは二六さんの長年の経験がものを言うところがあります。 火加減の塩梅が紅茶の味と香りの良し悪しの決め手となります。乾燥を終了させるさじ加減がなかなかむずかしいようです。村松さんが「火入れが強すぎた」という紅茶を飲むと、やはり、何か焦げたような風味を感じるんですよ。
村松さんのところの乾燥機では、80℃を超えると、 温度が上がるのはあっという間。気の抜けない瞬間でした。
私は温度計の前に張り付いて、「あー、2度上がった!あー、80℃超えた!あー、もうすぐ?」と大騒ぎでした。

 

5.完成 5/19 14:40 やったー、完成!



べにふうき紅茶の完成です!
いやはや、こんなにあっけなく紅茶って出来るものなのだなぁ、と感心。 乾燥機から出てくる紅茶には、愛しさを感じてしまいます。

ある程度熱が取れたら袋に入れて保管します。

今日の紅茶は、「5/19べにふうき」と記されて村松さんのお宅に保存されています。

5.さっそく試飲


この美しい紅い水色を見てください!
紅茶って、 本当に「紅いお茶」なんだ、って心から思いました。
出来たて、新鮮なお茶はここまで色が綺麗なんですね。
あ、でも、この紅茶は2ヶ月ぐらい置いて、熟成させたほうがおいしいそうです。
今回の紅茶もしばらく寝かせて皆さんのお手元にお届けすることになりそうです。

味は、野性味を残したような力強さがあります。通常、国産紅茶というと、ストレートで、砂糖を入れないで飲むのがおいしい、逆にいえば、ミルクを入れると味が負けてしまう、といった印象があったのですが、このべにふうきはミルクにも負けません。ご一緒した紅茶教室の先生や紅茶好きの奥様も、「これはミルクを入れて飲みたいね」と声をそろえました。


これはねぇ、おまけの茶葉。「ダスト」と呼ばれるグレードの茶葉になります。完成した茶葉をふるったときに、ふるいの下に残る細かい粉茶状の茶葉です。いわゆる「出物(でもの)」ってやつですね。
私は密かにこれをいただいてまいりました。これで紅茶を入れたら、ものすごく濃く出る!そして、温度が下がってきたら水色がにごってきたんです。紅茶好きの方にはおなじみ、クリームダウン現象が起こったわけですね。クリームダウンとは、紅茶の成分のタンニンとカフェインが冷やされることによって白く結合して浮き出てきます。タンニンを多く含む良質の茶葉ほどクリームダウンが起こりやすいといえます。国産紅茶とクリームダウンというのはなかなか結びつかなかったんですけどね。このべにふうきはお見事!ミルクを入れてのんだらコクもあり、香りもあり、本当においしかったです!

 


紅茶作り初体験の感想

今回、初めて本格的な紅茶作りを経験できたわけですが(自分で適当に作ったことはある)、意外に簡単にできるもんなんだなぁ、と感心しました。
とかく、紅茶というと外国のものしかなくて、で、作り方もきっと複雑で、なんて勝手に思っていたのですが、そんなことないのねー。
それにしても村松さん。紅茶作りに対する情熱はすごい!

私がお邪魔した5/19も、清水市の紅茶サークルの主婦の皆様や、横浜市の消費者グループの皆様、静岡放送局のディレクターの方、読売新聞社の記者の方、その他色んな方がいらしては、紅茶を飲み、紅茶つくりを体験されていきました。紅茶に興味を持った方が来る度に丁寧に製法や品種に関して説明する村松さんに「企業秘密の文字はない」って感じ。というか、自分の技術に絶対的な自信があるので、私のような素人にも、そして紅茶生産に興味があるプロの方にも色んなことを教えてくれるのです。 (話が長いのは紅光社長に相通ずるものがあるなぁ、と妙に感心したりもして・・・。)
最近、健康食品のお店だけでなく、色んなところで国産紅茶をみかけるようになりました。アフタヌーンティーといった紅茶ブームや自然派志向の健康ブームも手伝ってか?国産の安全な紅茶に注目が行き、紅茶を生産する農家も増えてきているようです。でも、日本茶を生産していたから、すぐに紅茶も作れる、ってわけでもないんですよね。まだ国産紅茶の技術的な実力が成熟したわけはなく、飲み比べてみるとまだまだ品質が不安定だったり明らかに品質不良だっ たりすることもあります。これを読んでくれた皆様の中にも「国産紅茶=おいしくない」という印象を持っている方もいらっしゃるでしょうね。でも、村松さんのような生産者の努力と茶葉の品質向上によって、おいしい国産紅茶を、もうすぐ皆さんの所にお届けできると思われます。
紅光でもそのお手伝いができるように、がんばりますね。

紅茶作り体験者、ふじこは髪ふりみだして紅茶作りを手伝ったので、撮影拒否。
というわけで、村松さんとの記念写真は紅光社長でご勘弁。


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